会長就任にあたって
玉田真紀
第12期に引き続き、第13期(令和6・7年度)の会長に就任致しました。歴代7名の会長ならびに理事・監事の方々が育成されて来られた服飾文化研究・教育の場を、より進展するために、微力ではありますが、2期目も努力して参ります。新事務局と新理事・監事体制のもと、会員の皆様にとって、研究成果の発表、情報収集、交流、研究者支援の有意義な場となるよう努めますので、宜しくお願い申し上げます。
令和6年度は、学会創設25年という節目に当たります。服飾を取り巻くあらゆる面が本学会の研究課題であり、歴史的認識を深める基礎研究から、一方、未来の生活や社会に向けた提言やデザイン提案をすることも本学会の使命と言えます。会員には、大学や美術館・博物館に携わる研究者も多くいらっしゃいますが、その研究環境は学会発足時から激変しており、服飾関連の歴史的な基礎研究や技術継承ができる場が激減しています。そうした現実に直面する中で、本学会の役割は益々重要と認識しています。
今期は、前理事会から検討を進めて来ました若手研究者育成のための助成金制度の創設と、学会運営・広報に重要なホームページの刷新などに向けて、尽力していく所存です。25周年記念学会誌『服飾学研究』の発行も致します。学会運営にご協力頂く方々に深く感謝申し上げます。
学会誌への投稿、また、大会、服飾文化セミナー、研究例会への多くの方々のご参加をお待ちしております。
服飾文化学会とは
服飾文化学会は2000年1月29日、21世紀にむけ「衣」に対する新しい認識をもつ学会を目指して設立いたしました。
すなわち、人間にとって「服飾とは何か」の問題を、感覚・趣味・装身等の人間学的方向、素材・染織等の物としての服飾、自然・社会・流行等の環境問題など、服飾を取り巻くあらゆる方面から歴史的認識を踏まえて、未来を見つめた学会として活動しております。
この趣意は服飾文化学会が刊行する「服飾学研究 The costume and textile」に伺うことができます。